秋が深まるとともに、夜の冷え込みが増してきました。
特に高原のキャンプ場では夜間になると肌寒さを感じる方も多いのではないでしょうか。
そんな季節にぜひおすすめしたいのが「薪ストーブ」です。
今回は、初心者でも安心して使える薪ストーブの導入から設置、使い方、注意点までを詳しくご紹介します。
薪ストーブの安全性と進化
薪ストーブと聞くと、火の扱いに慣れた上級キャンパーの道具というイメージがあるかもしれません。
しかし、最近では初心者でも安全に使用できる薪ストーブが登場しており、キャンプ愛好者の間で話題になっています。
以前は薪ストーブをテント内で使用するのはリスクが伴うものでしたが、最新の薪ストーブには安全性が飛躍的に向上したタイプが多く、初心者でも手軽に扱えるのが魅力です。
薪ストーブの設置方法
グローブの着用
薪ストーブの箱を開ける前に、グローブを装着しましょう。
素手で触ると指紋が付き、熱で焦げ付いてしまうためです。
新品の状態から綺麗に保つため、グローブを忘れずにしましょう。
設置の準備
テント内に薪ストーブを設置する際は、地面の保護が大切です。
キャンプ場によっては直火が禁止のところもありますので、事前に確認するのがいいでしょう。
ウォーカーマットやスパッタシートを敷くことで、炭の落下や火の粉からテントや地面を保護します。
フロア付きのテントは熱で溶ける可能性があるため、フロアがないテントでの使用をおすすめします。
煙突の設置
テントの上部に煙突を通すための穴がある場合、その位置に合わせて煙突を取り付けます。
火の粉が飛び散ってテントに穴が開くのを防ぐために、スパークアレスター(火花防止パーツ)を取り付けがおすすめです。
また、煙突が倒れないようにガイロープで固定するのも重要です。
テント内での安全対策
テント内で薪ストーブを使用する際、特に注意したいのが一酸化炭素中毒です。
以下の対策を講じて、安全に暖を取りましょう。
一酸化炭素チェッカーの設置
テント内には一酸化炭素チェッカーを必ず設置しましょう。
空気よりも少し軽い一酸化炭素は上に溜まるため、チェッカーはテントの上部に吊り下げるのがおすすめです。
外気吸引型パイプの活用
薪ストーブには外気吸引型のパイプを装備するものがあり、テント内の酸素を消費せずに燃焼を維持できます。
外気吸引パイプをテント外に出してテント内の空気が減らないようにすることで、一酸化炭素中毒のリスクを軽減できます。
煙突の高さ調整
煙突の高さはテント上部から1m以上高くするのが理想です。
風の影響で煙突内の気流が逆流しないよう、適切な長さに調整しましょう。
薪ストーブの使い方とコツ
着火剤を使う
上昇気流を発生させるために、着火剤を使うことをおすすめです。
安定して火をつけられるため、特に薪ストーブの初心者には効果的です。
慣れてくれば小枝や枯れ葉などを着火剤としてすぐに火を起こせますが、なれるまでは着火剤を使うのがおすすめです。
100均でも売っていますし、あれば火起こしする時間がかなり短縮できます。
薪の水分が多いと燃えにくくなるため、乾いた薪を選ぶのがコツです!
薪の配置
煙突下と手前の2箇所に着火剤を置き、薪を少しずつくべて火を安定させます。
扉は初めのうちは開けておき、十分に上昇気流が発生したら閉めると良いでしょう。
燃焼の調整方法
薪ストーブの火力を調整する際のポイントを押さえておくと、さらに快適に過ごせます。
ドラフトレバーの使い方
ストーブにはドラフト(気流)を調整するレバーがあり、必要なときに空気を供給することで火力の調整ができます。
炎が安定してきたらレバーを少し閉め、炎の大きさを調整することができます。
温度管理
温度計を使い、煙突の温度を定期的に確認しましょう。
煙突が赤くなるようであれば、温度が高すぎる可能性があるので、レバーを操作して温度を調整します。
メンテナンスの工夫
燃焼効率を保つため、定期的に燃え残りを取り除くことが大切です。
灰が溜まりすぎると酸素が供給されにくくなるため、時折トレーを使用して灰を取り除きます。
まとめ
秋から冬にかけてのキャンプには、薪ストーブが大活躍します。
しかし、その楽しさと温かさを安全に満喫するためには、適切な設置方法と安全対策が欠かせません。
一酸化炭素チェッカーや外気吸引パイプを活用し、ドラフトレバーで火力を調整することで、暖かく安全な空間を保ちましょう。
さらに、テントや煙突の高さ調整、火の粉防止のスパークアレスターをしっかりと活用することで、テント内での薪ストーブの使用がより快適になります。
寒さが厳しくなるこれからの季節、薪ストーブで温かく充実したキャンプ時間を楽しんでください。